SOP/NVM14-XR5

NVM14-XR5とPNVの天敵シュアファイア(M6)
PNVの利点は先に相手を見つけられることだが、このアドバンテージを根本から覆すのがシュアファイア。廉価なくせに侮りがたい脅威になる。

XR5はオートゲート機能を搭載しているので自動的に減光処理される。目が眩むことはないし、増幅管がひどく劣化することもない。

コンバットライト持ちのアナログな相手に見つからない(先に見つける)ためにはいくつかの工夫がある。チームの場合は横に広く展開し、全員が静かにゆっくりと同じペースで前進すること。映画のように素早く小走りで遮蔽物の間を移動すると無駄な音も立てるし、ろくなことはない。腰を落とし、いつでも緩やかに停止できるスピードでゆっくりと移動すると体の輪郭がぼけ、背景に溶け込めるようになる。装備の衣擦れ音や枯枝を踏み折るなどの雑音も相手に方向や距離を特定されるほどの脅威ではないので、それほど神経質になる必要はない。
装着例
ヘッドストラップには、付属のスイングアームで接続する。
アームの角度は細かく調節でき、ストラップ側のマウントと目の間の距離も微調整できる。ヘッドストラップは後頭部で2箇所、頭頂部1箇所から微調整できる。試行錯誤で調節を繰り返し、ベストフィットの位置を探すとよい。

ヘッドストラップ/アーム、アーム/NVM間の接続はすべてクイックリリースタイプで、簡単に着脱できる。シンプルだが確実な方法でロックされているので、使用中に誤って外れてしまう可能性は低い。
ウェポンマウント
付属のウェポンマウントもクイックリリースタイプ。
ピカティニレールとは、ドライバーレスで簡単に接続できる。マウントとNVMはレバー操作から前後にスライドすることで着脱できる。こちらもシンプルだが確実にロックされるので安心して使える。

LMTやナイツ、ARMSやTROYなどのBUIS(バックアップアイロンサイト)を使う場合は、マウントを前方(エジェクションポートの上あたり)に逆向きに装着するとおさまりがよい。

エイムポイントのCompM2と併用することができる。
ナイツのオフセットマウントでM2をマウントした場合は中心軸がずれ、M2のほうが2ミリほど高くなるが、使用上は全く問題ない。
XR5画像
モデルは、茂みを背に芝生の上に立っている。
さすがの70lpmで、解像能力は第三世代とは格段の差。カメラではどうしてもピントが合いきらないのが残念だが、実際にははっきりくっきり、近距離なら顔の皴まで見ることができる。本体のピントは接眼レンズと対物レンズの2箇所で調節できる。接眼側を合わせておき、対象物との距離に応じて対物側を調節して使う。IRモードなしでも地図を細かく読める。

関連: 性能表
XR5画像2
約10m離れている。
DPMジャケットは背景に溶け込んでいるが、同じパターンの下半身が芝生に溶け込みきっていない。SASアサルトベストも、両胸のODメッシュの部分が目立っている。致命的なのが顔と手だが、モスキートネットやグローブで偽装すれば簡単に克服できる。M4もODの塗料でゼブラパターンに迷彩をかけるだけでほとんど目立たなくなる。
XR5画像3
モデルがタバコを咥えている。
ただ咥えているだけで、吸ってはいない。距離テストでは、標準の1×レンズのままで、350m先でも視認できた。どうしてもタバコが吸いたいなら、ポンチョの中で吸うのがSOP。

ちなみにIRレーザーで照らしても似たような映像になる。6Vでドライブする試作機では、1000メートル以上先まで照準できた。驚きなのがNVMで、1×レンズのままで1km先のIRレーザーのドットを確認できる。さすがはXR5増幅管。第3世代ではこうはいかない。
XR5画像4
ティリチウムコンパス2種 上:レンザティック 下:M73

全く明かりのない室内でIRライトも無しという条件で撮影したが、レンザティック側のティリチウムが明るすぎてオートゲートが作動している。実際にはもっとクリアに視認できる。

関連: SOP/ナイトビジョン
SOP/AN/PVS−7A
TIPS

手にとると、軽さに驚くだろう。とにかく軽い。
NVM本体はインサイトテクノロジー社製で、ミリスペック準拠。グラスファイバーポリマーで軽く丈夫、耐熱性に優れている。
PVS−7/14と共用のヘッドストラップもポリマー製で、装着時にも首が疲れない。

XR5増幅管の解像度も衝撃的で、第3世代との6lpmの差に驚かされるだろう。
オートゲート機能もクイックレスポンスで、車のヘッドライトに照らされるような場合は即座に減光してくれる。対衝撃能力も高く、タフに扱っても壊れにくいなど、ナンバーワンの増幅管ではないだろうか。
締め切った室内などの極端に光源の少ない環境で、ノイズが少ないのも魅力だろう。IRモードでなくても充分に使える。
とかく話題になりがちなダークスポットの問題も、今回使用したモデルでは確認できなかった。

NVMの魅力は、ヘッドマウントからウェポンマウントまで、目的に応じて使い分けられることだろう。すべてのアタッチメントが付属しているのは大変にありがたいし、123AリチウムバッテリーだけでなくAAバッテリー(単3アルカリ)×1でも駆動する。もちろん専用のアダプターが付属する。

アクセサリーの中でありがたいのが、ねじ込み式の防塵フィルターレンズだろう。対物と接眼の両方に1枚ずつ付属する。

納品されるセット
左からソフトケース、マニュアル、レンズクリーナー、ビニールケースの中にはブロー(おでこ)パッド2種類とバッテリー2種類が入っている。
中央の列は上から、ウェポンマウント、ヘッドマウント用アーム、防塵レンズ2種類、AAアダプター、NVM14本体。
一番右がヘッドマウント。

ソフトケースが見た目以上に小さいのに驚くだろう。ベルトループとキャリングストラップが付属する。

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※ 個別の性能についてはスペックシートから確認してください。