SOP/NVM18-XR5

NVM18(左)・PVS7(右)
ボディはどちらもブラックだが、グラスファイバー(ガラス繊維)の混入量の違いでグレー具合に差が出る。
混入量が多いほどに白っぽくなり、丈夫で熱に強くなる。
これは同じサイズならより強く、同じ強度なら薄く小型になるということで、NVM18がPVS14より小型で軽い理由。
PVS7の基本設計はかなり古いのでグラスファイバーを多く吹き付ける金型にはデザイン的に適していないのかもしれない。PVS14もファイバー量はPVS7に順ずる。
NVM18とビデオカメラ
三脚にネジ止めした20ミリレールにウェポンマウントで固定したNVM18を別の三脚に乗せたビデオカメラ(TM750)と繋いでいる。

手作業でセンターを合わせて18接眼→18対物→750(オート)の順でピントを合わせ、20センチ先の缶を撮影したのが下の画像。実は悪い例で、ピントが合っているようで微妙に合っていない。18の接眼レンズ径に合わせて750を多少ズームしているが20センチという超近距離では面全体でピントを合わせられない。
カメラをどれだけズームしても増幅管の投影画像を拡大するだけ(=どんどん荒くなる)なので、クリアな画像を望むならズームなしで撮影する必要がある。遠距離の被写体を拡大撮影したいなら、望遠レンズ→18→750とセットアップすることになる。

この方法では機動性に欠ける...というか全くないし、定点監視でも動きのある被写体を追いかけられない。欲を言えば18と750をマウントで固定したいが今のところ存在しない。
オプションの望遠レンズには3×・4×・5×の3種があり、NVM18とはボルトインとスナップオンで着脱できる。

頭の前後バランスが多少狂うので首が疲れる。延髄付近にスペアバッテリーパックなどを
くくりつけてバランスをとるとよい。
新型ヘッドマウント(オプション)
ヘルメットマウントと同様のフリップアップ機能があり、後頭部側までポリマーフレームがサポートしているので首が疲れにくい。
ヘッドマウントする通常の使い方ででも接眼→対物の順でピントを微調整するが、10メートル程度の距離で合わせておけば2から20メートル程度の範囲でピントが合う。
後頭部側
ベルクロで微調整可能な2本に別れたフレームでどんなサイズの頭にもフィットする。
マウント部(NVM18が上を向いた状態)
ヘッドセットのマウントレールにハブをジョイントしている。NVM18はハブのレールにジョイントすることになる。NVM18−ハブ間は固定だが、マウント−ハブ間は前後させることができるので裸眼やゴーグルなどの使用条件に合わせて目と接眼レンズとの距離を調節できる。左右どちら側にもジョイントでき、ハブのダイヤルで角度まで美調節できる。

フリップアップ機能はアップとダウンの2箇所でロックがかかり、マウント内臓の大側プッシュボタンで解除して上げ下げする

左画像はハブを下げた状態
NVM18が前を向いた(下に下げた)状態
ハブを上げながらプッシュボタンでロックを解除し、マウントを90度捻り、NVM18が前を向いた状態。
ハードケース
あると便利。付属のキャリングポーチやヘッドセット用のODポーチでは不安な状況ではペリカンのハードケースが重宝する。PVS7とNVM18を同時に格納でき、18だけなら3本は大丈夫だろう。
関連:  SOP/NVM001
SOP/ナイトビジョン
SOP/AN/PVS−7A
TIPS

NVM001より小型で280g。NVM001より20g重い。
理由は、より高性能で大口径のレンズが対物と接眼双方に使われていること。レンズで重くなった重量を最新のグラスファイバー技術で克服しようとボディを小型・軽量化した結果、たった20g増でまとめているのは驚異的。いずれにしろPVS14と比べれば猛烈に軽い。
ルックスからも開発のベースにPVS14がある(要するにコピー)ことが容易に推測できるが、メインスイッチとIRライト以外の必要のない余分な機能が省かれ、小型軽量でボディの質感も段違いな出来上がりで、対衝撃・耐熱性能なども含めてオリジナルのPVS14よりも高性能である。

増幅管は第2世代からXR5、第4世代まで多種あるが、荒く扱っても壊れないことが大切なので対衝撃能力の高いXR5をお勧めする。
とあるイギリスの部隊では訓練で銃身内径が6mmで硬質バイオ6mmBB弾頭を実包で発射するM4で撃ち合うが、とあるシナリオで第4世代のPVS7に着弾し、ボディがへこみ、内側で守られているはずの増幅管までお釈迦になってしまったことがある。NVM18とXR5の組み合わせならこんなトラブルはないだろう。

NVM18専用のヘッドセットとヘルメットマウント、ウェポンマウントは全てオプションとなり、付属品ではない。
他にもNVM18×2を双眼で使うためのデュアルハブアタッチメントや望遠レンズなど、使用環境に合わせて選択できる。

ハードケースもオプションだが、NVM18にはシンプルなナイロンケースが付属するだけなのでミルスペックハードケースはあると便利で心強いだろう。


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